1938年に生まれた細川護熙は、1998年に衆議院議員を辞したのち、作陶に専心してすでに8年が経過しています。2001年には、ここ湯河原に構える不東庵に工房が完成し、軽井沢にも窯を築き、また各地の窯場をたずねては、みずからの作陶の範囲を拡大してまいりました。その作品の多くは、楽焼から志野・唐津といった寂々とした茶の湯の道具が中心をなしますが、ほかに、信楽の大壺や彫塑にも雄大な気風を吹き込んで、愛陶家を魅了して評価を高めています。
書にも巧みで、漢詩から和歌にいたる幅広いその書跡には、穏やかななかに気品ある趣がただよい、清雅な調べは、鑑賞者を陶然の境にさそいます。
ここに、湯河原ゆかりの作家として細川護熙の芸術をご紹介して、皆様に最近作の醍醐味を味わっていただきたく、特別展示をいたした次第です。 |